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TICAD 9 テーマ別イベント「若者のつながりが拓く未来‐アフリカとの往来から (TOMONI Africa)」に参加しました
2025.10.20
東京大学-JICAガーナ国際協力パイロットプログラムに参加した学生たちが、2025年8月 20 日から22 日にかけて横浜で開催されたTICAD* 9に参加しました。*アフリカ開発会議、Tokyo International Conference on African Development
1. イベント概要
(1)日程:2025年8月20日(水)
(2)場所: ヨコハマインターコンチネンタルホテル パールルーム
(3)使用言語:日本語・英語・フランス語
(4)参加者:約60名
本学理事・副学長林香里教授、駐日ルワンダ共和国特命全権大使ムカシネ・マリー・クレール氏、本学グローバル教育センター国際交流部門長柳定賢講師、「東京大学-JICAガーナ国際協力パイロットプログラム参加学生」6名、上智大学生5名、中央大学生13名、ABEイニシアティブ留学生3名、JICA関係者、大学関係者等
2. イベントの趣旨と目的
本イベントは日本の若年層のアフリカへの関心を高め、日アフリカ間の人材環流、特に若者の交流を促すために、 JICA主催の「TOMONI Africa」構想を共有する場であった。アフリカとの関わりがあまりなかった日本の若者(学生)がアフリカを訪れ、そこで発見した魅力、今後の日本とアフリカとの関係について意見を共有する一方、アフリカからのJICA留学生(ABEイニシアティブの留学生)からコメントを受けた。TOMONI Africaへの参加者拡大と将来的な国内アフリカ関係者のネットワーク拡大を目指すものである。
3. 各大学のプレゼンテーション・アフリカからの学生のコメント
東京大学:
今年3月に実施された東京大学-JICAガーナ国際協力パイロットプログラムに参加した本学学生6名がアフリカ渡航体験発表に登壇した。青年海外協力隊が活動する現場で活動に参加することで「日本の教育手法がJICAを通じてガーナにも伝わっていることに、誇りを持つことができた」「実際にプロジェクトに参画し、困難に直面する中で、柔軟性や問題解決能力を成長させることができた」などの感想を共有した。これに対し、ガーナ出身の広島大学に留学中のABE生は発表に対し「言語の障壁は、アフリカの地域内の課題の一つです。英語を公用語としている国では、早い年齢で言語を習得することが有効です。日本でも同じ課題があるのではないでしょうか。アフリカへの関心も同様です。若い年齢でアフリカの情報に触れ、渡航し、友人をつくることを期待します」とコメントした。
上智大学:
次にコートジボワールに渡航した上智大学学生5名が登壇し、現地の印象を共有した。「提携先の大学生と開発、経済、児童労働などについて議論を交わし、日本側の視点だけでは理解できない現地事情を知ることができました。」「現地でしか得られない学び、情報、出会い、経験があるので、まずは皆さんアフリカに行ってみませんか?」などと聴衆に呼びかけた。コートジボワール出身の名古屋工業大学に留学中のABE生は、それに対し自分が日本に興味を抱いた経緯などを語り、「交流がさらに活発になることを期待しています」と述べた。
中央大学:
ルワンダに渡航した中央大学学生13名が登壇し、1994年に発生した大虐殺について「『話を伝えるアンバサダーになってほしい』という言葉を受け、悲惨な経験を伝えていく責任を感じました」と、言葉を詰まらせながら語った。ルワンダ出身の北海道大学に留学中のABE生は、発表に対し「私は日本のリーダー、起業家と出会い、さまざまなことを学びました。ぜひ皆さんも日本を担うリーダー、起業家になってください。そして、今回の渡航で築いた関係を今後も繋げていってください。」とコメントした。
パネルディスカッション:
パネルディスカッションでは各大学から1名ずつの学生がABEイニシアティブ留学生とともに登壇し「アフリカに渡る日本の若者を増やすためにできること」について意見を交わした。
閉会挨拶:
本学の林香里理事が「登壇していただいた皆さまの話を聞き、多くの若者がアフリカに強い関心を抱いていることに感銘を受けました。今でも日本の多くの若者にとって、アフリカは馴染みのない地域です。しかし、物理的な距離は大きな問題ではなく、共通の課題を有するパートナーであり、それぞれから多くの学びを得ることができるでしょう。将来を担う世代の皆さんが、日本とアフリカをつないでいくことに期待します」と述べ、今後の交流の継続と拡大の重要性を説いた。