About us センターについて
グローバル教育センター(UTokyo GlobE)について
グローバル教育センター(UTokyo GlobE)は2023年4月に、東京大学の学生の国際化をサポートするための学内共同教育研究施設として設置されました。UTokyo GlobEはすべての学部生・大学院生のための「国際化教育の全学プラットフォーム」として、東京大学本部のもとで、大学全体の目標を実現するために学内の部局や関連部署と協働・連携します。
たとえば、UTokyo GlobEではすべての後期課程・大学院学生が履修できる「グローバル教養科目」を提供します。同科目では主にSDGsに関することを英語で学びます。これによりさまざまな専門や文化背景、国籍を有する学生が世界の喫緊の課題を共に考え、議論する機会が実現します。
それ以外にも、学部入学者全員が登録する「国際総合力認定制度」を展開し、東京大学のグローバル教育を支える「グローバル教育コンシェルジュ」として、すべての学生の国際化を入学から卒業まで徹底的にサポートする役割を担います。
UTokyo GlobEは東京大学の学生が世界の舞台で活躍する契機となるプログラムを提供していきます。
センター長挨拶
これはアメリカ・ロサンゼルスにある「ザ・ブロード」という美術館で撮ったものです。
テーブルと椅子の前に私が立っています。
でも尺度がかなり妙です・・・。私が小さすぎるのか、テーブルと椅子が大きすぎるのか。
この作品はロバート・セリエンが1994年に制作した「テーブルの下」(Under the Table)というものです。 テーブルや椅子のような、誰もが日常的に使う、一見すると普通のモノに焦点をあてながら、異様なまでに拡大することで、その「あたりまえ」さに疑問を呈しています。 どこの家庭にもある家具を不自然なまでに大きくすることで、私たちが普通だと思い込んでいることが必ずしもそうではないことを示し、もういちど考えるよう促していると言えるでしょう。
考えてみればテーブルや椅子は「あたりまえ」のものではありません。 歴史を振り返れば、日本では長いあいだ、多くの人はこのようなテーブルや椅子を使わずに生活をしてきました。 それなのになぜ私たちはそれが不可欠と思うようになったのでしょうか。テーブルや椅子を日常に取り入れることは、私たちの視野や思考の変化とどのように関係しているのでしょうか。
セリエンの作品はいささか馬鹿げてるように思えるかもしれません。 しかしこのテーブルと椅子は、社会に広く受け入れられる「あたりまえ」の規範や規則を問い直し、あらたな見方や考え方を生み出していくことの大切さを訴えています。
それは大学教育の目的とも共鳴するものです。
2023年4月に設立されたグローバル教育センター(UTokyo GlobE)は、東京大学の学生が日々の見慣れた空間を離れ、いつもと異なる考えを持つ契機を提供します。 英語で行われる学際的な少人数授業をはじめ、さまざまな国際プログラムを通して、セリエンのテーブルと椅子のように、「あたりまえ」を疑い、新たな視点で世界を捉える力を養ってください。
新しい視点を持つのは容易ではないし、楽しくもないかもしれません。 いつ役立てることができるかも分かりません。実際、「テーブルの下」のテーブルと椅子は、利用するには大きすぎて、機能的な意味はありません。 けれども、新しい視点は思考に幅と深みを与え、さまざまな疑問をも生み出します。 その結果、世界を多様な角度から、いろいろな方法で理解することができるようになるでしょう。 それは異なる背景や価値を持つ人びとと有意義な対話を築く力を有する「グローバル・シチズン」に成長する道へと繋がっています。
UTokyo GlobEが提供するさまざまなリソースをぜひ活用し、ぜひ広大な世界へと羽ばたいてください。 国際総合力認定(GGG)、全学交換留学(USTEP)、短期夏期講座(GUC)、グローバル教養科目などを通して、みなさんが自分自身で巨大なテーブルや椅子を見つけることができるよう願っています。
矢口祐人
グローバル教育センター長
東京大学副学長
沿革
年.月 | 内容 |
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2005.4 | 国際連携本部を設置 |
2010.4 | 国際連携本部を改組し、国際本部を設置 |
2012.4 | 国際本部のもとにグローバル・キャンパス構想推進室、日本語教育センター、国際センターを設置 |
2014.10 |
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2017.4 | 企画広報部門、教育推進部門、学生交流部門を改組し、企画戦略部門、教育学生部門を設置 |
2018.4 |
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2021.6 | UTokyo GUC(Global Unit Courses)プログラムの開講 |
2023.4 |
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